ワーキングホリデーは、海外で働きながら生活をすることで、異文化体験や語学の習得、国際的な人脈作りなど、さまざまな経験を得られる素晴らしい機会です。しかし、ワーキングホリデーに参加するためには、事前に十分な資金を準備しておく必要があります。現地で働いて収入を得ることができるとはいえ、渡航前や渡航後の初期費用、滞在中の生活費、保険など、さまざまな費用がかかります。
この記事では、ワーキングホリデーに参加する際にかかる具体的な費用について、渡航先の選定や生活スタイルを考慮しながら詳しく解説します。
1. 渡航前にかかる費用
ワーキングホリデーを始めるにあたって、まずは渡航前の準備にかかる費用をしっかりと見積もっておくことが重要です。渡航前の主な費用には、ビザ申請費用、航空券代、保険料などがあります。
a. ビザ申請費用
ワーキングホリデーに参加するためには、滞在先の国のワーキングホリデービザを取得する必要があります。ビザの申請には、手数料がかかりますが、その金額は渡航先によって異なります。
オーストラリア:ビザ申請費用は約AUD 510(約4万円)
カナダ:CAD 250(約2万円)
ニュージーランド:NZD 245(約2万円)
イギリス:GBP 259(約4万円)
国によっては健康診断書や無犯罪証明書が必要な場合もあり、これらの取得に追加費用がかかることもあります。ビザ申請にはある程度の準備期間が必要ですので、早めに計画を立てましょう。
b. 航空券代
渡航費の中で大きな出費となるのが、航空券代です。航空券の料金は出発地、目的地、渡航する時期、航空会社によって大きく変動します。特に、シーズン(夏休みや年末年始など)は料金が高騰するため、早めに予約するか、オフシーズンを狙うことが節約のコツです。
航空券の目安:日本からオーストラリア、ニュージーランド、カナダなどへの往復航空券は、約8万円〜15万円が相場です。
片道航空券を購入することも可能ですが、ビザ申請時に往復航空券の購入が必要とされる国もあります。航空券代は渡航の時期や購入時期によって異なるため、常に価格をチェックし、安いタイミングで購入することが大切です。
c. 海外旅行保険の費用
ワーキングホリデー中に病気や怪我をした場合、海外の医療費は非常に高額になることがあります。そのため、海外旅行保険に加入することが推奨されています。ワーキングホリデー向けの保険は、医療費や怪我、盗難、緊急帰国などのリスクに対応しているものが一般的です。
保険料の目安:1年間の保険料は10万円〜15万円程度が一般的です。補償内容やカバー範囲によって料金が異なるため、自分に合ったプランを選びましょう。
2. 渡航後の初期費用
渡航後すぐに生活を始めるためには、初期費用が必要です。特に、最初の1〜2か月は仕事が見つからないこともあるため、その間の生活費をカバーできるように資金を準備しておくことが重要です。
a. 滞在先の宿泊費
渡航後、まずは一時的に滞在する場所を確保する必要があります。最初はホステルやゲストハウスなどの短期宿泊施設に滞在し、その後シェアハウスやアパートを探すのが一般的です。
ホステルの宿泊費:1泊あたり約2,000円〜5,000円程度。1か月の滞在費としては約6万円〜15万円が目安です。
シェアハウスの家賃:月あたり約5万円〜10万円。都市部では家賃が高くなる傾向があります。
短期宿泊施設から長期的な住居に移るまでの期間や、シェアハウスの入居費用(デポジットなど)も考慮して資金を準備する必要があります。
b. 生活費
現地で生活するための食費や交通費、通信費などの日常生活費も予算に含める必要があります。生活費は都市や生活スタイルによって異なりますが、以下は一般的な生活費の目安です。
食費:月あたり約3万円〜5万円。外食を減らし自炊をすることで節約が可能です。
交通費:都市部では公共交通機関を利用することが一般的です。月あたりの交通費は約1万円〜2万円程度です。
通信費(携帯電話):現地のプリペイドSIMカードや携帯プランを利用し、月あたり約3,000円〜5,000円。
これらの日常生活費は、最初の数か月間、安定した収入が得られない場合でも支出が必要となるため、余裕を持った資金計画が重要です。
c. 仕事探しにかかる費用
現地で仕事を見つける際、履歴書の準備や交通費など、少なからず費用がかかります。英語で履歴書を作成するためのサービスを利用する場合や、就職支援プログラムに参加する場合も、費用が発生することがあります。
3. 滞在中の費用
ワーキングホリデー中にかかる費用は、渡航先での収入や生活スタイルによって大きく異なります。現地での仕事が安定すれば、生活費を自分で稼ぐことができますが、季節やタイミングによって仕事が見つからない場合もあります。
a. 収入と支出のバランス
ワーキングホリデー中は、主にアルバイトや短期就労によって収入を得ます。職種としては、カフェやレストラン、農業、観光業などが一般的です。
収入の目安:オーストラリアやニュージーランドでは、最低賃金が時給AUD 20〜25(約1,600円〜2,000円)程度です。カナダやイギリスでは、時給CAD 14〜16(約1,100円〜1,300円)程度が目安です。
一方、収入が安定しない場合や、仕事が見つからない期間には生活費が支出されるため、計画的な資金管理が必要です。
b. 旅行やレジャーにかかる費用
ワーキングホリデー中には、観光や現地のイベント、友人との交流などで旅行やレジャーに費用がかかることもあります。現地の観光名所を訪れたり、週末に短期旅行を楽しんだりする場合の費用も考慮に入れると良いでしょう。
4. まとめ
ワーキングホリデーは、異文化体験や語学力向上、国際的な人脈を広げる絶好の機会ですが、それには多くの費用がかかります。ビザ申請や航空券、保険などの渡航前の準備費用に加え、渡航後の生活費や仕事探しのための費用を計画的に準備しておくことが重要です。
渡航先の生活費や自分の生活スタイルを考慮し、十分な資金を確保することで、ワーキングホリデーを安心して楽しむことができます。特に、最初の数か月間は仕事が見つからないこともあるため、余裕を持った資金計画を立てることが成功への鍵です。